« 【極秘情報】 新製品が安い【でじすこや】 | メイン | 【新製品】 BR-N1 続報:VR30-110について »

2011年11月30日

デジスコが野鳥撮影に有利な理由 その2

②遠くから野鳥を写せる焦点距離を持っている。

私たちデジスコファンも「画質」や「解像感」だけの話ばかりに終始するのではなく野鳥撮影の実践で使えるかどうかの追求をする必要があると思います。
実際には一般的な野鳥撮影においては圧倒的な優位性を持つデジスコですが使用目的がカワセミの定点撮影ということになると本格デジイチや止枝までの距離に応じた機材が有利な場合があります。

しかし、探鳥地に出かけて、野鳥の動きを観察しながら撮影するには、デジスコの優位性は無敵と言えるでしょう。

その理由は、野鳥と撮影者の距離関係にあります。
解像感マニア(私も含めて)たちはできる限り距離を短くして、機材の解像感の限界を高めようと無理な撮影に終始します。最短合焦距離がより短くなるようにスリーブを入れて2.5m仕様なんてことをする人もいました(笑)

最近のデジスコ画像掲示板やフォトコンテストの作品を見ると「鮮明さ」を売り物にした作品よりも環境が背景にあり、物語を語るような作品が増えています。デジイチのベテランカメラマンたちが昔から追求しているような作品をデジスコ写真家たちが写し始めたのです。

レンズやカメラの解像度が画質に大きく影響するのは事実です。しかし、近接しなければ空気の層を光が通る時の情報の損失は否めません。だから、野鳥に近づける技術を習得すべし・・・というのも正しいのですが、近づけば野鳥は逃げます。近づけば警戒します。どんなに愛らしい給餌シーンでも必ず警戒されているのです。

できれば、より遠くからできるだけ綺麗に写せる道具を使うべきだと思います。


今回のテーマを上図にまとめてみました。野鳥と撮影者(機材)の近接限界をイメージしたものです。


野鳥から見れば、遠くにいる人間はあまり気にならないのですが、鳥種の差はあるものの、それ以上近づいたら飛んで逃げるという距離を持っているわけです。ここでは「通常の近接限界」と同芯円で
「人馴れしていない地域での近接限界」を作っています。例えば、狩猟時期の九州や北海道の鴨類は人間から見て「すごく遠い」と感じる距離でも人の姿を見ると飛び去ります。

また、「餌付け・営巣近接限界」もイメージしてみました。カワセミの餌付け、ミルワームによる餌付けなどの場合、機材の最短合焦距離で写すことも可能でしょう。また、営巣時期も警戒しつつもタマゴや雛がいるので巣から離れられずこの範囲で撮影することができます。ブラインド撮影もこの範疇に入ります。※餌付け撮影や営巣場所での撮影を推奨するものではありません。

500mmクラスの手持ちデジイチの場合、ある程度画面に鳥を強調するためにはかなりの近距離まで近づかなければなりません。フィールドで見る「追っかけさん」たちです。近づかなければ絵にならないので飛び移る場所に近いところまで追いかけます。野鳥から見れば一番嫌なタイプですね。
餌付け場所はその反対で、野鳥を近づけて写すわけです。公園の片隅で素敵なステージを中心に5~10mぐらいの距離に機材がずらりと並んでいるイメージです。
ブラインドや、公園の水場&ハイドも仕切りがあることで野鳥が安心感を持って近づく手段のひとつです。
それと、営巣時期の巣の近所。ここは、給餌のためにしょっちゅう出入りするので近くで写せます。
しかし、どの撮影手段も野鳥にしてみれば迷惑な話ばかりで、どのような言い訳をしても、やはり撮影者のエゴと言えます。


1000mmクラスの本格デジイチの場合はどうでしょう。通常近接限界から適度な画角でトマリモノも飛びモノも写せる良いチョイスであると言えます。もちろん、より近くからもより遠くからも作風に応じて写すことができるので良いでしょう。
しかし、800F5.6/600F4/500F4/400F2.8・・・どれをとっても重厚長大(^^; 資力・体力・気力・技術力などたくさんの力が必要となります。

3000mmクラス デジスコの場合は、この守備範囲の広さが野鳥撮影のすべてを網羅する原点です。本格デジイチに3倍テレコンを入れてもデジスコのような絵は絶対に写せません。でも、デジスコでセンスの良い人ならば飛びモノすら写せてしまうのです。(一般的には画角が狭いため飛びモノ撮影は難しいといえます)

※光量があればデジスコでも鮮明に写せます(笑)

5mの距離ならドアップの超鮮明画像が、10m~30mであれば全身と周りの役物が一緒に写せます。50m~100mmの距離ならば、他にデジスコのように写せる機材はありません。

※100m先のコガネゲラ♂♀

遠くから写せる焦点距離を持つことが野鳥撮影に有利なことは一目瞭然です。


私はJTBさんとともに野鳥撮影ツアーを20回近く催行・随行しています。いろいろな撮影機材をお持ちの方が参加されています。本格的なデジイチ(ロクヨン・ハチゴローなど)、天体系直焦点などで撮影されている方もいらっしゃいますが、苦労のわりに成果が報われていません。長い焦点距離と、その焦点距離でも簡単に写せる「デジスコ」は群を抜いて優秀であると言えます。
※システムとしてきちんと完成したコリメートデジスコに限ります。「一眼デジスコ」ではありません。

投稿者 たーぼ♪ : 2011年11月30日 23:42

コメント

たーぼ♪さん、こんばんは。
確かに、3000mmを越える焦点距離は他の撮影方法に比べて圧倒的
に優位だと思います。デジスコは、野鳥に優しい撮影方法ですね。
ただ、画角が狭いために、野鳥の導入に苦労していました。
究具01と、究具02が出るまでは。
スムーズに野鳥を導入出来る究具01ジンバル雲台が開発されてから、
また正確無比の照準器究具02で野鳥を導入出来ることが出来るよう
になってから、よりデジスコが楽しくて素晴らしいものになったよ
うな気がします。
そして、最近、究具03が進化した、HD-30WMCとS95の46万画素
のモニターを使うようになってから、遠くの小鳥をスコープで
観察まで出来てしまうと思う程の魅力にとりつかれました。
これらの製品の値打ちは、使ってみないと分からないでしょう。
究具を開発してくれた、たーぼ♪さんに感謝です。

投稿者 きになる君 : 2011年12月01日 21:56

きになる君さん

ありがとうございます。
野鳥撮影の基本は被写体との間合いだと思っています。より遠くから写せるシステムのほうが撮影チャンスは絶対に高いわけですから、光学的に超望遠であることと、その性能を生かせる総合撮影システムであること、さらには超望遠での撮影方法が励行されていることでこの間合いがうまく使えるのだと思っています。
これからも、いろいろな道具を作っていきます。
是非、使いこなしてやってください。

投稿者 たーぼ♪ : 2011年12月06日 08:04