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2016年02月19日

デジスコが野鳥撮影に有利な理由 その1

「デジスコは難しい」という評判が流れ、愛用者が減ってしまったのは残念ですが事実でもあります。野鳥撮影において本当にデジスコは難しいのでしょうか?慣れるまではもちろん苦労する部分はあるとは思いますが、良さを理解された方々は、皆さん撮影を楽しんでおられると思います。

デジスコが野鳥撮影に有利な理由(リンク)

①野鳥の出現率の高い朝夕、薄暗い場所での撮影に適している。
②遠くから野鳥を写せる焦点距離を持っている。
③焦点距離1000mmを超える領域から3倍程度のズーム撮影ができる。
④セミオートフォーカス撮影ができる。

今回は①について考えてみます。

私はデジスコが専門ですが、昔、デジイチを使って撮影していた時期があります。主にカワセミの飛翔写真やヤマセミのブラインド撮影を楽しんでいました。野鳥の出現率は一般的には早朝、夕暮れがピークで日中は驚くほど低くなります。ましてや陽の当たる場所での出現率は極めて低いと言えます。(餌付け場所や営巣時期は日中も高めになります)

例えばカワセミ撮影。私も初期は100-400ズームで撮影するも被写体が小さいのでテレコンを入れて撮影。それでも600mm、まだまだ被写体は小さい。AFは遅いし、F値が高いのでシャッター速度が上がらない、しょうがないのでISOを上げる・・・結果、ザラザラ画質。運よく日中の光量が多い時間帯になんとか写せるということもあったけれど「楽む」など程遠いのが現実でした。

そこで某公園の餌付け場所にご挨拶し、仲間に入れて頂きました。(2~3ヶ月ほどお世話になりました)距離7~8m背景は奥行きが深くなかなか良いセッティングです(^^; しかし、手持ちの100-400では焦点距離も明るさもAF速度も不足。常連長玉の方々の写真と見比べると雲泥の差。結局、500mmF4を購入。そこそこ楽しめるようになりました。おいしそうな小魚をザルに入れてカワセミを餌付けしているのですが、それでも一日に数回しか現れません。もちろん、日中の出現率は極めて低く、待ち時間は常連さんたちとのおしゃべりに終始しました。

餌付けについてはいろいろなご意見があるでしょうが私が一時期、餌付け場所でカワセミを撮影していたのは事実です。結論として、私は餌付けで写した写真に価値を見出すことができなかったこと、社会通念的に皆さんにもオススメできないことと知り、その後、餌付け撮影をすることをやめました(15年以上前のお話です)。
やはりカワセミも朝夕が出現率のピーク。デジスコは日の出30分後から日の入り30分前まで写すことができます。デジイチの大きなセンサーに比べるとダイナミックレンジは狭いので当然低ISO撮影になります。しかし、野鳥が静止する瞬間があれば例え1/1秒のシャッター速度でも撮影できます。
ノイズ処理が優秀になったとはいえ、デジイチの高ISO撮影写真は例え鮮明に見えても画質のザラザラ、モヤモヤは否めません。

手持ち撮影であれば1/f(焦点距離)以上のシャッター速度が求められます。私の実力であれば1/500秒ぐらいは欲しいところです。三脚を使っても1/250秒ぐらいでしょう。朝夕では1/10秒などになりISOを上げてもカメラ自己発生振動の影響で画質が悪すぎるため結果として朝夕は使えないということになります。

デジイチ(直焦点)については日中の光量のある環境では飛翔写真も含めて撮影することができます。機材の大きさや扱いやすさなど考え合わせないといけませんが、野鳥の飛翔写真を狙うならば大口径レンズ(800mmF5.6、600mmF4、400mmF2.8)が良いでしょう。レンズ口径が小さくなれば同じ大きさのセンサーのカメラを使えば物理的に暗いシステムになります。どんなに解像力のあるレンズでも光量不足では微細振動をシャッター速度でカバーできません。
さらに正確で素早いAF/AEは必須と考えましょう。AF/AEがマニュアルで操作できる上級エキスパートや難易度の高い撮影が好みの方であれば天体系の直焦点システムなども良いかと思いますが・・・(^^;

現在発売されるNikon1のFTマウントを使った直焦点撮影はちょっと様子が変わります。300mmF4のレンズが810mmF4となり、カメラの自己発生振動が無いので朝夕は三脚をつけて無振動撮影、日中は小型軽量を生かしたAF/AE簡単撮影。直焦点撮影の守備範囲がデジスコと同様になることが予想されます。
おそらく、Panasonicをはじめ数社も同様なカメラを近年上市すると思われます。この流れ、野鳥撮影の主流になることは必至です。


それでは、デジスコは不要?と思われるかも知れませんが、フロントコンバージョンで明るいシステム(1000mmF3~)であることと、コリメート法による超超望遠、1000mm~4000mmのズーム撮影など野鳥撮影に適した要素がたっぷりです。デジスコ撮影の作例は薄暗い環境での撮影が多いので、「眠たい画質」などと揶揄されることもありますが、そこそこ光量があって距離が短ければこの程度の画質で撮影できます。直焦点で写した高ISO、トリミング撮影の画質とピクセル等倍で見比べてみてください。

野鳥撮影が好きな方にとっては野鳥との遭遇率が高いことがなによりの喜びとなります。
朝夕のゴールデンタイムに綺麗な画質で撮影できるデジスコは野鳥ファンにとって不可欠な道具であると言えます。


デジスコが野鳥撮影に有利な理由(リンク)

①野鳥の出現率の高い朝夕、薄暗い場所での撮影に適している。
②遠くから野鳥を写せる焦点距離を持っている。
③焦点距離1000mmを超える領域から3倍程度のズーム撮影ができる。
④セミオートフォーカス撮影ができる。

投稿者 たーぼ♪ : 2016年02月19日 12:52

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