2009年03月08日

カシオ EX-FC100のデジスコ適性について

EX-FC100.jpg

超爆速連写マシンEX-F1の流れを汲んだカメラEXFC100に対する注目が上がっています。秒間30枚ということでEX-F1の秒間60枚には及びませんが、一眼レフカメラを含めて通常のカメラに比べて非常に速い連写性能がありますね。

さて、これはデジスコで使えるでしょうか。正直なところ厳しいといわざるを得ません。5倍ズームレンズが大きなネックになります。実際にフィッティングテストはしていませんが、過去の経験上はケラレの問題を解決することが難しいと思います。

小耳に挟んだ情報ではデジスコ向きのカメラとの組み合わせで使われるアイレリーフ20mm以下の接眼レンズとの組み合わせではテレ端までケラレが無くならないようです。もし接続するならばコーワのTSN-VA3などのビデオ接続用の接眼レンズになるでしょう。それでもどの程度使用可能なのかは不明です。
接続の可能性が高いのは3倍ズームのEX-FS10の方ではないかと思っています。

どちらのカメラも面白いカメラだとは思いますが、使う用途はかなり限定されるでしょう。カワセミの飛び込みものの撮影チャンスが頻繁にあるようなフィールドであれば面白い撮影が出来そうですが、なかなかそんな条件の良いところは無いですよね。あくまでサブカメラということになると思います。

投稿者 : 23:54

2009年03月03日

空気の揺らぎ

遠くのものを大きく撮りたいから倍率の高い接眼を使おうとお考えの方は多いと思います。しかしながらなかなか思うような写真が撮れずお悩みの方も多いのでは?

上の写真はなんだか絵画の世界のようになっています。^_^; これは空気の揺らぎでこんな風になってしまいました。1kmぐらい先のものなので仕方が無いとは思います。ここまで遠くなくとも空気の揺らぎは撮影に影響がありますね。晴れて気温の上がった日は要注意です。

投稿者 : 23:50

2009年01月21日

200m先のノスリ

これは約200m先に止まっていたノスリの写真です。誰が見ても甘い写真ですね。この距離になると鮮明な写真にはならないのです。こういった条件で撮影してどうも自分の写真はピントが甘いがどうしてなのだろうととお悩みの方は多いものです。

これは機材の性能の限界を超えているためと空気の揺らぎなどがあるために起こる問題です。腕が悪いわけでも光軸がずれているわけでもありません。性能の限界を超えたことによる解像度の低下でこのような状態になっています。鮮明な写真を撮影するには大型の鳥でも20m、小鳥ならば10mそこそこまでと思います。うまく近くで撮影することが出来たら鮮明な写真が撮影可能になります。

何が何でも近づいてやるぞという考えでは困りますが、鳥とのうまい距離をとりながら運良く近距離で撮影が出来る時には鳥を驚かすことの無いように静かに集中して撮影をしましょう。

投稿者 : 23:43

2008年09月03日

デジスコを風景写真の機材として使えないのか?

デジスコで山を中心とした風景写真の機材として使えないのかというご質問をいただきました。
もちろん出来ますが、画角が狭いことで近くから写しても写る範囲が狭く風景といえるものになるのかどうかが微妙な感じがします。また、遠くからの撮影で拡大率を上げると空気の揺らぎなどをはっきりと拾ってしまいしまりのない写真になりやすいと思います。
1000mm以上の望遠での撮影になりますから、それが必要なのかどうかがキーポイントですね。撮影したいイメージに合うならば導入する意味がありますが、いかがなものでしょうか。
この写真は10kmほど離れたところにある山の頂付近を約4000mmで撮影したものです。さすがにしまりの無い写真になってしまいますね。

投稿者 : 23:52 | コメント (0)

2008年08月27日

ヒップサポート付ロングプレート HSP-1K HSP-1N

hsp1.jpg

ヒップサポートつきのロングプレートに対するご質問としていただくことのある疑問をご紹介します。

1.ヒップサポートの効果についての疑問
ヒップサポートつきのロングプレートは通常のビデオ雲台では効果があると認識できるが、スコープを横向きに取り付ける究具01ジンバル雲台では効果があるものかどうか疑問である。

2.回答
ヒップサポートには厚めのゴムが貼り付けてあり、圧力をかけてスコープに密着するように出来ています。これによりスコープとロングプレートはスコープの三脚座とヒップサポートの2箇所で支える形となり構造的に振動を抑えることが出来ます。また、究具01で使用した場合に三脚座を中心に回転しようとする力も抑える効果があります。

HSP-1Kとスコープの固定前

HSP-1Kとスコープの固定後

投稿者 : 23:35

2008年08月08日

KOWA DA10にTA4カプラーを取り付けないで下さい。

先日、コーワ TSN-774をお持ちの方とお話をしておりましたら、どうも話がかみ合わず悩んでしまったことがありました。
概略を説明しますとカメラにはTA4がついているがP2アダプターはついていない。しかしそれでデジスコをしているというものでした。

「えっ、どうやって使っているのだろう?」と思い、接眼レンズ側のアダプターはどうなっているのか繰り返し聞いてみましたところ、どうもコーワの純正アダプターDA10のインナーリングが接眼レンズについているようです。そこにTA4をはめて使ってたことが分かりました。試してみると確かにはまるようです。もちろん直径が違いますので光軸は出ません。

この方法ではターボアダプターの高精度を生かすことが出来ませんので、必ず接眼レンズアダプターはターボアダプターP2をご用意ください。

投稿者 : 23:26

2008年08月07日

カプラーはなぜいろいろな長さがあるのでしょう。

デジスコドットコムのカプラーTA4シリーズには3種類あります。さて何が違うのでしょう。写真を見てお分かりのとおり、長さが異なっているのです。
TA4を基準に3mm長いものがTA4+3、5mm長いものがTA4+5です。

3種類あるのには理由があります。デジスコではスコープの接眼レンズをデジタルカメラで覗かせて撮影をするコリメート方という方法で撮影をするわけですが、カメラレンズと接眼レンズとの距離を適切にすることが求められます。
適切で無い場合の問題点はケラレが出たり、カメラレンズが接眼レンズに衝突したリすることが上げられます。
この適切な距離はカメラと接眼レンズの組み合わせにより変わって来ますので、3種類のカプラーの中から最適なものを選ぶ必要があります。最適なカプラーはデジスコドットコムのカプラー組み合わせ表をご参照いただくかサポートデスクまでお問い合わせください。

カプラー適合表

投稿者 : 23:05 | コメント (0)

2008年07月08日

焦点距離

焦点距離とはレンズの中心から、レンズを通った光が像を写すまでの距離のことです。理科の実験で虫眼鏡を使って太陽の光で火を起こす実験などをしたと思います。光が集約されて熱によって焦げる点だから焦点なのですね。

カメラレンズの場合この数字が大きければ大きいほど大きく写すことができます。
CANON IXY2000ISは36~133mmです。50mmのレンズが人の目で見た感じに近いといわれています。でも、カメラのレンズに記載されている文字を良く見ると焦点距離は7.7-28.5mmとなっています。これはどういうことなのでしょう。

デジタルカメラの場合、フィルムにあたる電子部品である撮像素子(CCDやCMOS)の大きさがフィルムよりも小さいため、同じ焦点距離のレンズを使った場合、フィルムカメラよりも大きく写ることになります。
どのくらい大きく写るのかわかりやすくするため通常のフィルムカメラ(35mmフィルム)を基準にすることが多いです。これを35mmフィルム換算の焦点距離と呼んでいます。
デジスコのシステムの説明などでの1080mmから3990mmなどというのは、35mmフィルムカメラ換算の焦点距離となります。

投稿者 : 23:54

2008年07月07日

シャッタースピード

今回はシャッタースピードについてです。これはシャッターを開けている時間のことです。1/100秒などと表示されます。分母が大きいほど速いシャッタースピードであるということになります。

シャッタースピードが速いか遅いかでどのような違いが出てくるかというと、速ければ速いほどブレにくくなります。シャッタースピードが速くなる条件は明るい場所での撮影であることです。
暗い林の中ではシャッタースピードは遅くなります。ですから林の中では写真がブレやすいのです。そのようなときに無理にシャッタースピードを上げたとしても真っ暗な写真になるだけです。撮影する場所の明るさによってシャッタースピードは決定されます。

同じ明るさのものを撮影してもカメラのズームを上げるとシャッタースピードは遅くなります。前回説明をしたレンズのF値との関連です。F値とシャッタースピードとの間には関連があります。例えばF値が2.8の時に1/100秒のシャッタースピードだったとするとF値が5.6の時は1/50秒のシャッタースピードになります。
露出という言葉がありますが、レンズのF値、すなわちレンズの明るさとシャッタースピードの二つを合わせて露出といいます。

投稿者 : 23:30

2008年06月29日

雲台の取り外し

手持ちの三脚についているカメラ用雲台をビデオ雲台に取り替えるご提案をするときがあります。その時にもともと付いている雲台をどのようにはずすのか分からないとの相談を受けました。

下記の要領ではずせますので参考になさってください。

1.三脚のセンターポール(エレベーター部)の固定ネジをしめてセンターポールが回らないようにする。ついで雲台のパーン方向(左右の回転方向)の固定ネジを締める。

2.パーン棒を持って反時計回りに回す。外れにくい時は勢いをつけて一気に力を入れると外れやすいです。

3.これで外れました。

投稿者 : 23:52

2008年06月20日

RAW撮影

RAW撮影が出来るコンパクトカメラがないことがデジスコへ足を踏み入れることに躊躇する原因となっておられる方が少なからずいらっしゃるようです。デジタル一眼レフをおやりの方はそうお考えの方が多いように思います。そのお気持ちは私も良く分かります。
しかしながら簡単に扱えることが優先されるコンパクトデジカメの世界ではRAWが一般的になることはないと思います。

RAWとはなんでしょうか。これは画像の記録形式なのですが簡単に言うと撮像素子からのデータを未加工のまま生の状態で記録することを言います。
このままでは画像として完成しておらず、パソコンで現像と呼ばれる処理を施してはじめて画像になります。
コンパクトカメラではJPEGと呼ばれる既に現像された状態で記録する方式が一般的です。

RAWで記録することのメリットとはなんでしょう。
ホワイトバランスや露出などの設定を間違えたとしても現像時に設定することで失敗を防ぐことが出来ることが大きなメリットとなります。
(露出の間違いはあまり大きく狂うと補正不可能です。)

また鳥の撮影をされる方の多くはカメラメーカーのラインナップの中でも上のクラスのカメラを使用されている方が多いと思います。
そのクラスのカメラはJPEGでの撮影よりもRAWでの撮影を前提に設計されているように思いますので、JPEGで記録しても本来の画質にならないと感じることも一因ではないかと思います。
エントリークラスのデジタル一眼レフカメラではJPEGで十分に楽しめるように絵作りされていると感じます。

デジスコの魅力は高い倍率による解像感のある鮮明な写真が撮れることだと思います。ここに魅力を感じられる方にとっては他のシステムにに代えることの出来ないものだと思いますので、RAWで撮れない事を理由にデジスコをあきらめるのはもったいないと思います。
また、コンパクトカメラの場合液晶画面を見ながらの撮影ですので、いわゆるライブビュー撮影です。したがって露出の間違いやホワイトバランスの間違いはある程度撮影時に気づくことが出来ます。

RAWで撮った画像を操作するようにJPEG画像を扱うことのできるソフトもあります。RAWと同じとまではいいませんがそれに近いことが出来るようです。

SILKYPIX JPEG PHOTOGRAPHY

実際に印刷された写真をご覧頂く機会がありましたら是非見ていただきたいと思います。A3以上に印刷された写真でも本当に良く撮影が出来たものならばかなりの品質で印刷することが出来ます。あまりRAWで撮影できるかどうかにこだわらずデジスコの魅力を味わって頂きたいと考えています。

関西方面にお住まいの方なら7月にニコンサロンでのデジスコ写真展のアンコール展があります。是非ご自分の目でデジスコ画質をご体験ください。

第5回デジスコ写真展ニコンサロンbis大阪

投稿者 : 16:09

2008年06月18日

一眼レフをスコープにつけて野鳥撮影をしたい

d300_01.jpg

「デジスコをはじめるにあたって手持ちの一眼レフでやりたい。」 「デジスコをやるために一眼レフを買ったがどう接続したら良いかわからない。」

というご相談が増えています。端的に申し上げると全くお勧めの出来無いシステムです。特にこれからデジスコ(野鳥撮影)を始めようという方は避けた方が良いシステムといえるでしょう。

一番の理由は通常のコンパクトカメラでのデジスコに比べて倍率が稼げないこととブレの影響が大きいので画質が伴わないことです。
デジスコの大きく鮮明な写真をイメージして一眼レフとスコープのシステムを導入するとガッカリすると思います。

以前にも書いた内容ですので、詳しいことはこちらをご参照いただきたいと思います。

投稿者 : 23:56

2008年06月13日

遠くの山がこんなに大きく撮れます。

山の撮影にデジスコは使えないのかと聞かれることがたまにあります。10kmぐらい先にある山の頂上を写してみました。約4000mmでの撮影です。冬の朝ならもっとクリアに撮れると思いますがこの時期は難しいですね。

投稿者 : 19:27

2008年06月12日

IXY2000ISとKOWAのTSE-9W

KOWA TSN-824Mで50倍のTSE-9Wをお使いの方からケラレ・周辺減光の具合の問い合わせを受けましたのでカメラズーム全ステップの画像を載せます。
ただし、事務所にTSN-824Mのデモ機が無いためTSN-884でのテストです。

接続条件
TSN-884 --- TSN-EC2 --- TSE--9W --- TSN-VA2-CR --- 
TSN-DA1 --- TSN-AR750 --- BR-IXYsu2 ---IXY2000IS

DA1の調整位置はIXY2000ISのカメラズーム望遠端で接眼レンズとカメラレンズのクリアランスを約1mmに設定しました。 

撮影条件
露出補正 マイナス1での撮影。


ワイド端 (わずかなケラレあり)

1ステップ目(わずかな周辺減光あり)

2ステップ目(わずかな周辺減光あり)

3ステップ目

4ステップ目

5ステップ目

6ステップ目

7ステップ目

投稿者 : 18:36

2008年06月11日

W300の2.7インチ液晶と液晶モニターフード

W300が画質、連写の点で注目を浴びており、BR-W300の予約をたくさん頂いております。
その中でのご質問としてW300の液晶モニターが従来の2.5インチから2.7インチに大きくなったことで液晶フードのご心配をされる方が多いのでここでお知らせ致します。

デジスコドットコムの液晶モニターフード「究具03」、「HD-2027W」の大きさは2.5インチです。ですので2.7インチの画面に対しては少しだけ画面にかかってしまいます。およそ1~1.5mmほどかかる感じです。

写真で見ていただければお分かりの通り、カメラの文字情報の認識には問題がありませんので実用上は差支えが無いと判断しています。

投稿者 : 23:56

2008年06月10日

液晶モニターフード究具03とHD-2027Wとの違い

デジスコドットコムの液晶モニターフードには「究具03」とHD-2027Wがあります。
この二つの違いと選び方についてお問い合わせを頂くことがありますのでご紹介します。

どちらの液晶モニターフードも3倍ルーペ付の2,5インチ型の製品です。ルーペのスペックそのものに違いは有りませんがコーティングと呼ばれるレンズの表面処理に違いが有ります。

究具03が3層のマルチコーティング、HD-2027Wは1層のシングルコーティングとなっております。

コーティングをする目的は2つあります。
1つ目はレンズ表面を硬くすることによりレンズ本体に傷がつきにくくすること。
2つ目はレンズ表面の光の反射を抑えることにより透過率を上げて明るく見やすくすること。

1つ目の目的はシングルコートで十分に果たせます。2つ目は3層コートの方がより光の透過率が高くなるので明るくクリアに見えます。
実用上はHD-2027Wで問題ないですが、より良い見え味をお求めの方は究具03をお求め下さい。
尚、レンズの色は反射具合で変わります。究具03の写真ではグリーンに見えますがロットによって茶色系に見えるものもあります。性能には変わりがありません。

投稿者 : 23:56

2008年05月24日

対物絞り

ビクセンのジオマ使いで有名な三藤さんの使いこなしのひとつを紹介します。先日、デジスコなんでも相談室に投稿していただいた記事を許可を得て、こちらのブログに転載することにしました。

三藤さんによるとProEDは67も82も対物レンズの中心部は非常にシャープな解像度を得る事が出来るのですが、周辺部分から像をボカすノイズが出るようだとのこと。そこでレンズの外周部分をマスキングすることで画質の向上を図るというものです。


このようなワッカ状のものでレンズの周辺1cmを隠すように作ります。材料は100円ショップのバインダーの表紙(PP製)などが具合が良いです。なるべく黒っぽいものを使います。
外径はスコープのフィルターネジ部にキチッと、はまるように。綺麗な丸でなくハサミなどでカクカクに切れていても大丈夫です。外す時の事を考え、取っ手部分を残して切り出して下さい。


こんなサークルカッターを使いますが、無ければコンパスと普通のカッターやハサミでも作れます。

この絞りを入れると解像度が上がり、コントラストもハッキリするので不思議です。


この対物絞りは他のスコープでも応用できます。例えばニコンED82やツァイスのディアスコープ85T*、コーワのTSN-884など大口径のスコープで被写界深度(ピントの合う範囲)が狭いことで苦労している方は試してみても良いかと思います。


投稿者 : 23:44

2008年05月06日

ドライバー

13155.jpg

スコープはしっかりとスライドシューなどに取り付けなければなりません。皆さんは何を使って締め付けていますか?
コインネジを使用しているプレートが多いのでコインでしょうか。私たちはドライバーを使って締め付けています。これならしっかり締め付けられますよ。
このドライバーは水栓用ドライバーというものです。ホームセンターに行けばあると思います。

投稿者 : 14:39

2008年04月30日

照準器(ドットサイト)の見え方

ドットサイトの見え方についての下記のような疑問を頂いたことがあります。

・ ドットサイトの点が真ん中に来ないのだが良いのか?

・ ドットサイトの点を照準器の照星/照門に合わせると点が下のほうに行ってしまうがこれで良いのか?

答えはどちらも「問題ありません」です。

ドットサイトは照星/照門のように見る位置を照準の真後ろにする必要のないように作られた照準システムです。これが最大の特徴でありデジスコドットコムが照準器として採用している理由になります。
またドットサイトについている照星/照門は電池切れの際にもとりあえず使えるようについているものと考えています。

赤い点がスクリーン上に確認できればOKですので、赤い点を被写体に重ね合わせて使用してくだされば問題ありません。

投稿者 : 23:47

2008年04月22日

ニコンのP5000やP5100での露出不足

ニコンのP5100で撮影をしていてカメラズームをすると極度の露出不足になるというお話を掲示板で目にしました。実はこの現象は自分も経験したことが有ったので紹介します。

これはスピードライト(フラッシュ)の設定の問題なのです。P5100やP5000は外付けのスピードライトを使用することが出来るようにホットシューがついています。外付けスピードライトを使用するときは内蔵のスピードライトを使用しない設定にすることが出来ます。

鳥の撮影の場合スピードライトは使用しませんから、間違って発光しないように発光禁止にされると思います。この設定は十字キーのスピードライトの発光の設定で発光禁止を選べば良いのですが、MENU設定の中の内蔵スピードライトの発光禁止を選んでOKだと思ってしまうことがあります。その場合はシャッタスピードが1/60以下に下がらなくなってしまい露出不足になるときがあるのです。
(下記の写真参照)


この問題はスピードライトの発光禁止の設定をすることで回避できます。
(下記の写真を参照)

投稿者 : 23:52

2008年04月02日

約10mからの撮影

倍率によってどのぐらい拡大されて写るのか具体的に知りたいとのお問い合わせがありましたので、参考までに約10mでの撮影の画像を紹介します。モデルはカワセミ君です。
使用機材はNIKON ED78+28XWDA(35倍になります)とIXY2000ISです。
標準的な30倍のシステムでもそんなに大きさのイメージは変わらないと思います。

1.まず、カメラズームワイド端(焦点距離 約1200mm)

2.次にカメラズーム約1.5倍(焦点距離 約1800mm)

3.最後にカメラズームテレ端(焦点距離 約4500mm)

投稿者 : 23:54

2008年03月07日

一眼レフカメラのライブビュー

最近発表されるデジタル一眼レフカメラにはライブビュー機能という液晶画面を見ながら撮影が出来る機能が装備されるようになって来ました。
これを生かしてデジスコ(厳密にはデジスコではないと思っていますが)が出来るのではないかとの問い合わせがあります。
出来るか出来無いかで言えば出来ます。しかし、有効かどうかは話は別です。一眼レフとスコープの組み合わせで一番問題となる暗いシステムになることでのブレの問題は完全に無くなるわけではありません、シャッターによる振動はありますから。

また一概にライブビューといってもメーカーによって方式は異なります。例えばオリンパスのカメラはライブビュー撮影の際、シャッターボタンを押すと一度ミラーを戻してからシャッターを切ります。つまり通常の撮影時となんら変わりありません。
CANONの40DやKISS X2はミラーを下ろすこと無くシャッターを切れるようですので、その点は良いのですがオリンパスにはあるカメラボディー側の手ブレ補正がついていません。というように一長一短があり、これだ、という感じでは無いですね。

私はいずれにしても、一眼レフとスコープの組み合わせは薦めません。

投稿者 : 23:57

2008年03月04日

遠いものの撮影は難しい

この写真は150mぐらい離れたところにいたチョウゲンボウを撮影したものです。距離があるとぼんやりとしか写りませんね。

サポートデスクによくあるお問い合わせのひとつには掲示板で見掛けるようなしゃきっとした写真が撮れないがどうしてなのか?というものがあります。

良くお話を伺うと大概はすごく遠いものの撮影をされているということが多いです。距離の感覚も人それぞれで10mというとかなり離れている感覚をお持ちの方もいらっしゃいます。歩いて10歩そこそこしか離れていませんから本当はかなり近い距離といえると思います。

距離の感覚は出来れば持っておいたほうが良いと思います。電柱の間隔は大体30mと聞いたことがあります。(もちろん絶対そうであるということでも無いようですが。)目安にしてみてください。

投稿者 : 23:35

2008年01月08日

専用カメラブラケットが無いカメラの接続(その2)

専用ブラケットの無いカメラをデジスコで使用するには、自作のブラケットのほかに汎用型のブラケットを使用する方法もあります。一見、これで何の問題も無いように思えますが、以下のような問題点があります。

1.正確な光軸合わせが困難である。
 →正確な光軸合わせがなされていないと色にじみやカゲリなどが起こります。

2.電池やメモリーの交換時にカメラをはずさなければならないため、都度
  光軸合わせをしなければならない。
 →現場での正確な光軸合わせはほぼ不可能に近いと思います。
  また、せっかくのチャンスをフイにする可能性が高くなります。

3.接眼レンズとカメラレンズの接合部分にカバーが無いため余分な光が入
  ってしまう。
 →これは筒状のカバーを自作すればある程度は防げますね。

画質の点を除いたとしても、2.の問題は大きいと思います。電池やメモリーの交換は必要ですから、その度に面倒な光軸合わせをすることには私は耐えられません。
やはり専用ブラケットのあるカメラを選ぶ方が満足度が数倍高いと考えます。

投稿者 : 23:51

2008年01月07日

専用カメラブラケットが無いカメラの接続(その1)

これからデジスコを始める方にとって、お手持ちのカメラを使いたいお気持ちは良く分かります。また、実際にそのようなご相談も多いのが事実です。
私も出来ればどのようなカメラでも大丈夫ですよ、繋がりますよ、とお答えしたいのですが、現実には厳しいことが多いのでデジスコ向きのカメラのほうをお奨めしています。

3倍ぐらいのズームのカメラの場合は、ブラケットさえあればケラレなどの問題は無く使用できる可能性が高いので、ブラケット類を自作できるような方はチャレンジするのも面白いと思います。しかし、デジスコの基本的な技術が無いこれから始める方がそこからスタートすることはないと思います。
6、7年前は皆がそのような状態で苦労をしていたわけですが、今はそのころからの経験を元にデジスコに適したカメラを選択して簡単に使えるようにしたブラケットがあります。それらを使ってデジスコをスタートした方が、純粋に自分の腕を磨けば良いので余計な回り道をせずにすみます。
機材に疑いを持ちながらデジスコをするのはストレスがたまりますよ。

今、手に入るカメラならば下記の2機種から選ぶのが正解でしょう。
1.CANON IXY2000 IS
2.SONY DSC-W200

投稿者 : 23:21

2008年01月04日

月の撮影


天体と鳥と両方の目的でデジスコを使用したいとのご相談をいただきました。
天体については月ならばそれなりに撮影できますが、それ以外の天体ついては、難しいように思います。

月の写真の作例を出しますので、ご覧ください。

撮影機材 ニコンED78+28XWDA+ニコンE7900

露出時間:1/90.4秒
ISO感度:50
露光補正量:EV-1.0
光源:晴天
レンズの焦点距離:12.70(mm) (35mmフィルム換算合成焦点距離 約2,100mm)

投稿者 : 13:24

2007年12月25日

カメラの手ぶれ補正

IXY2000 ISをお使いの方から、連写の2枚目以降の画像が甘くなってしまうとの相談を受けました。いろいろお話を伺うとカメラの手ぶれ補正をオンにされているとのこと。多少の手ぶれ補正効果はあるからということでオンにされているとのことでしたが、そこが問題のように思いましたので手ぶれ補正を切ってお試しくださいとアドバイスをさせていただきました。
数時間後お電話を頂き、手ぶれ補正を切って試してみたら具合が良いみたいだとのうれしそうなお声を聞くことが出来ました。
W200でも手ぶれ補正をオンにすると画像が甘くなることを知っていましたので同じ現象だと考えました。三脚に載せている場合は誤動作を起こしてしまうようです。
もし同じようなお悩みをお持ちの方は一度カメラ設定を見直してみてください。

投稿者 : 23:58

2007年12月07日

ニコンDS接眼レンズへのTA4シリーズカプラーの装着方法

DS接眼レンズにIXY2000ISなどを接続した際にケラレが出て困るといったご意見を頂戴しました。
これには原因があります。16X/24X/30XDS接眼レンズとIXY2000ISの場合、TA4+5というTA4に対して5mm長いカプラーを推奨しておりますが、上記の写真のような状態で接続されているとTA4カプラーをしているのと同じ状態になってしまいます。
そこで、下記の写真のようにセッティングしていただくと正しい位置にセッティングされるのでケラレの無い撮影が楽しめます。

Turbo Adapter 30XWFAなどの場合はフランジがありますのでとまるまで奥まで入れて頂ければ所定の位置に装着することが出来ます。

投稿者 : 23:56

2007年11月26日

画像処理ソフト

画像処理のソフトは何を使っていますかと聞かれることがあります。自分自身はAdobeのPhotoshop7を数年前から使っています。本当はアップグレードをした方が良いのでしょうけれども、このままでもそれほど困ることは無いので当分これでよいかなと思っております。
新規で買われる方はフルバージョンのPhotoshopは高価ですので(photoshopCS3は10万円)廉価版のPhotoshop Elementsでよろしいかと思います。大概の処理はこれで出来ますので困ることは無いでしょう。

これらのソフトを使って行うことは色バランスの調整と明るさの調整、そしてシャープ処理ということになると思います。やり過ぎないさじ加減が重要です。

投稿者 : 23:55

2007年11月15日

CANON G9でのデジスコは?

CANONのコンパクトカメラのフラッグシップ PowerShotG9は魅力的なカメラですのでこれでデジスコをしたいという相談を良く受けます。
個人的にもこのカメラは気になっていて欲しいと思っているカメラのひとつです。しかし、デジスコ用としてはちょっとお奨めが出来無いのが実情です。

残念ながら自分で接続テストをする機会には恵まれていませんが、デジスコスタッフの定年隊さんが工夫をしながら使っておられる話からすると、一般的なデジスコ用カメラとは違って使えるズーム領域が狭くカメラズームを駆使しての撮影は出来無いようです。また、ただ接続しただけではケラレの問題などでまともに使えないようです。
このカメラに合った接眼レンズ選びなども必要です。
そういったカメラはマニアの方以外にはお奨めできません。つまり、ユーザー自身が機材を作り上げることも含めて楽しむ気持ちが無いと使えないカメラだと思います。

メインのデジスコ用カメラをお持ちで、不自由な点があることを承知でそれでもこのカメラを使いたいと思う方、ご自分で試行錯誤をして接続するバイタリティーがある方に限られます。

1台目のデジスコ用カメラとして選ぶことは私はお奨めしていません。

投稿者 : 23:54

2007年11月06日

焦点距離の計算


焦点距離とはレンズの中心から、レンズを通った光が像を写すまでの距離のことです。数字が大きければ大きいほど大きく写すことができます。
例えばIXY2000 ISは36~133mm(7.7~28.5mm)です。カッコの中の数字がカメラについているレンズの焦点距離そのものです。
36~133mmという数字はなんでしょうか。これは35mmフィルム換算の焦点距離と呼ばれています。

1.35mmフィルム換算焦点距離とは
デジタルカメラの場合フィルムにあたる電子部品である撮像素子(CCDやCMOS)の大きさがフィルムよりも小さいため、レンズによって映し出された映像の中心部分を切り出した状態となります。結果同じ焦点距離のレンズを使った場合、フィルムカメラよりも大きく写ることになります。(撮像素子の大きさが違うデジタル一眼レフに比べても大きく写ることになります。)

撮像素子の大きさにより同じ焦点距離のレンズで撮影しても写る大きさが違ってくるため比較がしづらいため、わかりやすくするため通常のフィルムカメラ(35mmフィルム)を基準にします。これを35mmフィルム換算の焦点距離と呼んでいます。
デジスコのシステムの説明などでの1140mmから3420mmなどというのは、35mmフィルムカメラ換算の焦点距離となります。


2.デジスコシステムでの焦点距離の計算方法

カメラの35mmフィルム換算焦点距離 × スコープの倍率 = システムの焦点距離となります。

30倍のスコープにIXY2000 ISを使用する場合の焦点距離は以下の通りとなります。

カメラズーム広角側
36mm × 30倍 = 1,080mm
カメラズーム望遠側
133mm × 30倍 = 3,990mm

カメラのデジタルテレコンを使用する場合はこれにその倍率をかければよいことになります。(画質の点であまりお奨めではありませんが)

カメラのEXIF情報からは35mmフィルム換算の焦点距離ではなくカメラのレンズの焦点距離しか判らない場合もありますが、下記の計算式で換算するための係数を出すことが出来ます。

IXY2000 ISの場合の係数
ワイド側の35mmフィルム換算焦点距離 ÷ ワイド側のレンズ焦点距離 
36 ÷ 7.7 ≒ 4.67

EXIF情報から得た焦点距離からデジスコシステムの焦点距離を導き出す計算式は以下の通りです。

焦点距離 × 係数 × スコープの倍率 = 撮影したときの35mmフィルム換算の焦点距離

例として上のカワセミの写真の焦点距離計算してみます。

スコープの倍率 35倍
カメラ IXY2000 IS  13.6mm(EXIF情報より)

13.6mm × 4.67 × 35倍 ≒ 2,200mm となります。

投稿者 : 23:42

2007年11月05日

884/774にTSE-14WDとTurboAdapter P1を取り付ける

KOWAのTSN-884/774にはTSN-600/660シリーズの接眼レンズを取り付けることが出来ます。また、デジスコドットコムのP1アダプターも取り付け可能です。
スコープを664や604から884や774にグレードアップする方は現在使っている接眼レンズを使用することも出来ます。取り付け方の説明はどこにもされていないのでここで説明を致します。

必要な接続用パーツ
TSN-VA2-CR ・・・ TurboAdapter P1を接続するために必要
TSN-TC3(824から変更の方はTSN-TC2) 
  ・・・ TSE-14WD(21WD、9WD、TSE-14WE、21WE)を接続するために必要。 

取り付け方をTSE-14WDを例にして順を追って説明いたします。

1.884/774にTSE-14WDとP1を取り付ける

  箱から出した状態

  スコープのリアキャップをはずす
  反時計回りに軽くひねって引っ張ると外れます。

  スコープの飾りリングをはずす
  反時計回りに回す取れます。

  接眼レンズTSE-14WDとTSN-VA2-CRとTSN-EC3を準備する。

  スコープにTSN-VA2-CRを取り付ける
  はずした飾りリングのついていたネジに取り付ける

  接眼レンズTSE-14WDにTSN-EC3を取り付ける

  スコープに接眼レンズTSE-14WDを取り付ける
  時計回りに回して止まるまでキッチリ奥まで入れてください。

  TurboAdapter P1を用意する

  スコープにP1のインナーリングを取り付ける
  TSN-VA2-CRのネジ部にP1のインナーチューブを取り付ける。

  スコープにP1のアウターチューブを取り付ける
  先程取り付けたP1のインナーチューブにP1のアウターチューブを取り付ける

  

投稿者 : 23:23

2007年10月29日

デジスコで月の撮影

撮影機材 ニコンED78+28XWDA+ニコンE7900

露出時間:1/90.4秒
ISO感度:50
露光補正量:EV-1.0
光源:晴天
レンズの焦点距離:12.70(mm) (35mmフィルム換算合成焦点距離 約2,100mm)


デジスコで天体が撮影できるものかどうかというご質問を頂きましたので、以前撮影した月の写真を紹介します。
月の撮影はそれほど難しくはありません。マイナス補正をしっかり行って撮影すればそれなりの撮影ができます。(もちろん天体専門の方の突き詰めたレベルの写真は困難です。)

星となると光が少ないのでコンパクトデジカメを使用したシステムでは難しいですね。そのレベルは天体望遠鏡を使用したしっかりとしたシステムが必要になると思います。地球の自転に合わせて動くシステムなども必要でしょうね。
この辺の話になると「でじすこや」の近店長の方が詳しいです。

投稿者 : 23:52

2007年10月16日

手持ちで撮影したい

Z6_IXY1000.jpg

以前、三脚は必要?ということで記事を書きましたが、手持ちでの運用をお考えの方は多いようですのでまたそれについて書きたいと思います。

手持ちにするならばビクセンのジオマⅡED52-Sでのシステムや昨日ご紹介したminiBORGと一眼レフのシステムのような低倍率のシステムになります。
同じシステムでも三脚を使用して撮影すると撮影品質が間違いなく上がります。それだけブレの影響は大きいのです。
私の場合は出来るだけ良い画質で撮影したいので三脚使用を前提に考えてしまいます。このあたりは考え方次第ですが、機動性重視なら撮影品質についてはある程度目をつぶることが必要になってきます。

最近はコンパクトカメラも手ぶれ補正の機能がついていますが、それにあまり期待してはいけません。これはあくまでもカメラ単体撮影を前提にした補正しかしてくれません。システムは10倍以上倍率が上がっているのでそれほどの効き目は無いとお考え下さい。

投稿者 : 23:36

2007年09月28日

現在の一押しデジスコシステム

photo1_s.jpg

一押しのシステムはKOWA774とIXY1000のセットです。カメラはIXY2000ISに換えても良いですね。
このシステムの特徴はとにかく癖がなく撮影確率の高い撮影が楽しめることです。ベテランから初心者まで安心してお奨めできるシステムですね。
60mmクラスよりも口径が大きいのでピントの合う範囲は狭いのですが、実際の撮影ではそれを強く意識することはあまりありません。むしろピントのヤマが掴みやすいかなと思うこともあります。

よく初心者用の機材はなんでしょうか?と聞かれることがありますが私はベテランでも初心者でも使い易い機材は同じと思っています。
ベテランほど使い易いシステムを追及しているともいえますので、それをまねするのが一番では無いでしょうか。
写真のように雲台をジンバル雲台にすればさらに使い易い機材に仕上がります。

投稿者 : 23:32

2007年09月26日

カメラの相談

ここのところ、暑さも一段落してきたのと渡りの小鳥たちが平地に降りてきて鳥見のシーズンに入ってきたこともありお問い合わせが増えてきています。

その中で多いご質問は一眼レフのカメラをつけたいあるいはどうやったら接続が出来るかといったご質問です。
もうひとつは高倍率ズーム機の接続についてです。

どちらも厳しい組み合わせです。詳しくは過去ログをご覧下さい。

サポートデスクへの質問の過去ログ

投稿者 : 11:18

2007年09月19日

ユニバーサルタイプのカメラアダプター

ここ数日の間でほぼ同じようなご相談をお受けしました。どういうわけかどの方もスワロフスキーのスコープをお持ちで観察派の方です。

相談内容
スワロフスキーのスコープでズームタイプの接眼レンズを使用しており、デジタルカメラベース(ユニバーサルタイプのカメラアダプター)を使用してW7でデジスコをしているがカメラを更新したい。レリーズステーが欲しいと考えているのだがカメラは何が良いのか?

回答
(デジタルカメラベースのほかにデジスコドットコムのSW1のような固定式のアダプターもあり、撮影品質はこちらのほうが上であることを説明させていただいた上で観察が主で撮影は証拠写真程度でも良いことを確認しましたのでそれに沿った回答です。)

デジスコ向きのカメラはCANONのIXY1000、2000IS、SONYのDSC-W200、ニコンのP5100、その他3倍ズームのカメラが適合しやすいことを紹介しました。レリーズステーはデジタルカメラベースとの組み合わせで使えるものは市販されていないので、自作で対応するしかないことを説明し冨田さんのサイトの自作簡易型レリーズステーを紹介しました。

Otomiのサイドカーとデジカメ

投稿者 : 23:59

2007年08月09日

ホワイトバランスの設定について

今日はリクエストがありましたのでホワイトバランスの設定についてです。

通常はカメラのホワイトバランスの設定はオートでも不都合は無いと思います。しかし、夕方だったり日陰だったり背景の色だったりと状況により自分のイメージと違った色になってしまうこともありますね。
続けて撮影したのにこの写真とあの写真が微妙に色が違うなんてこともあります。微妙に色の傾向が変わるとあとで一枚一枚考えながら修正するのが面倒なので自分の場合は固定することが多いです。

私のメインスコープはちょっと古いのですがニコンのED78です。このスコープは少し黄色味がかかった色具合なので黄色を補正する意味でホワイトバランスは蛍光灯を選んでいます。どの設定にするかは一度フィールドでいろんな設定で撮影してみて自分好みの色が出る設定を確かめてみましょう。
この際カメラのモニターで判断してもパソコンで見たときは印象が変わる事が多いので、パソコンで見たときの色で判断をしましょう。

投稿者 : 23:32

2007年08月03日

デジタル一眼レフとスコープでの撮影について

サポートデスクに入るご質問の中でここのところ多くなっているのが
1.一眼レフカメラをスコープに取り付けたい。
2.そういったシステムで撮影しているがうまく行かない
というものです。

質問をされてこられる方の期待を裏切るような答えになりますが、残念ながらお奨めできるシステムでは無いとお答えしています。実際に使用してみて良い画像を得ることが難しいからです。理由を考えてみました。

1.暗いシステムになる(シャッタースピードが稼ぎづらいシステム)
  参考
  KOWA 884で F7.7 680mm - F11.4 1000mm
  KOWA 774で F8.8 680mm - F13 1000mm
  NIKON ED82 F13 1000mm
  ※ デジタル一眼レフの35mmフィルム換算の焦点距離は、上記焦点距離
   に各カメラの係数を掛けた物になります。

2.一眼レフアタッチメントが構造上長いものになるため、システム全体が
  とても長くなり振動しやすい。支えるためのステーも必要になるので、
  とり回しが悪く、デジスコのメリットのひとつである機動性が無い。

3.一眼レフにはミラーショックやシャッターのショックなど振動元がある
  ため低速シャッター時にブレの影響を受けやすい。

4.上記のようなブレの問題で、感度を上げて撮影せざるを得ないため、一
  眼レフ本来の画質が得られない。

5.優秀なスコープでも設計の前提が眼視であるため、周辺部分の画質は、
  悪くなる。コンパクトカメラの場合は受光素子が小さくかなりトリミン
  グを施したような状況なので周辺部分の画質の悪い部分を使っていない
  が、一眼レフでは受光素子が大きいため画質の悪い部分も画像として取
  り込まれてしまう。結果、周辺部分の画質の甘さが目立つため日の丸構
  図でしか撮影が出来ない。

6.カメラレンズではないため、オートフォーカスは効かない。必然的にマ
  ニュアルフォーカスになるが、最近のカメラはファインダーでのピント
  の山がわかりづらい上に、暗いレンズとなるため余計にピントの判断が
  つかない。

7.カメラレンズではないことの影響で露出の計測についても、正確ではない。
  撮影後に液晶画面で確認をしなければならず効率の良い撮影は厳しい。


スコープにしても高性能なものは安いものではありません。それだけの投資をするならば、カメラ用のレンズを検討することも出来ます。600mm/F4や500mm/F4などのような超高性能レンズは無理としても、焦点距離と明るさを欲張らばらなければそれなりのレンズは手に入りますね。カメラレンズの場合は中古市場が確立しているので、そういった購入方法も考えられます。
一眼レフカメラを使用するならばカメラ本来の機能を生かせるカメラ用レンズを使用するべきです。
これでは倍率が物足りないとお考えの方は迷わずコンパクトカメラを使用したデジスコシステムをご検討ください。

投稿者 : 23:41

2007年07月03日

高倍率ズーム機でのデジスコ

PANASONIC FZ50などの一眼レフライクなデザインのカメラは人気がありますね。
今日はそのようなカメラでデジスコをしたいというご相談についての回答の一例を紹介致します。

結論から述べますとお奨めのシステムとはいえません。カメラレンズの構造上スコープと組み合わせた場合、全域でケラレナシといったシステムは構築出来無いことが大きな理由になります。

KOWAとデジスコドットコムからビデオカメラ用の接眼レンズが出ていますので、これらを使えば、スコープと接続することは可能です。
しかしながら、使えるとしても望遠側のわずかな領域だけとなり、焦点距離で3000mm以上の領域でしか使えないようなシステムになります。また、全域で周辺減光が残ってしまう可能性もあります。

カメラ単体でどんなに良くてもデジスコで使用した場合はその性能が活かせない事は良くあります。間違いの無いシステムを組むためにデジスコドットコムではこれはと思うカメラのテストをしてご紹介しておりますのでそれを参考にしていただければと思います。

現在のお奨めカメラはCANON IXY DIGITAL 1000です。デジスコドットコムのブラケットBR-IXYsuを使用することでデジスコ用のカメラとして使用が可能です。今のところ連写とレスポンスの良さで一番使いやすいと考えています。

投稿者 : 23:54

2007年06月25日

デジスコでトビモノ写真


これからデジスコをはじめるのだがトビモノ(飛翔写真)を中心に撮影したい。どのようなシステムが良いか?という質問をされることがあります。

まず、第一にデジスコシステムはトビモノの撮影向きのシステムでは無いということです。不可能ではありませんが撮りやすいシステムとはいえません。
貼り付けたホバリングのような写真はトビモノとはいってもほぼ静止していますからAFを使って撮影できます。
しかし、横とびの写真はそうは行きませんので、シャッター半押しのまま照準器で追いつつピントリングを調整し連写するしかありません。
シャッターを切るとカメラの画面がブラックアウトしてしまいピントを追い続けることが出来ないので難しいのです。

今までトビモノにも執念を燃やして撮っていた時期もありますが、良く撮れたトマリモノと同じクオリティーのトビモノは一枚もありません。
ブレが無くピントもバッチリで構図や鳥の表情や向きがよいという全てがバッチリの条件が重なることは非常にまれです。
撮影する過程を楽しむ気持ちでやられるのであれば楽しめます。撮影結果だけを重視するのでは少し厳しいですね。そういった目的にはハイエンドのデジ一眼と高価な超望遠レンズが一番合っています。

投稿者 : 23:03

2007年06月21日

デジスコでスポーツの撮影がしたい

こんばんは。
先日、少し珍しい問い合わせをいただきましたので、差し支えの無い範囲でお知らせします。

学校の先生から部活動や体育祭、対外試合などでの撮影用にデジスコを使いたいので適したものを薦めて欲しいと問い合わせをいただきました。

自校のグランドでの撮影と競技場では条件がだいぶ異なるので一概には言えないが望遠レンズ代わりにデジスコを選ぶことは厳しいのではないかとお話をさせていただきました。

困難な点を考えて見ますと。
1.かなり熟練しないと移動する被写体の撮影は難しいこと。
2.天気などの条件にもよるがシャッタースピードは上がりにくいのでサッカーや陸上の競技中の写真は困難である。
3.室内スポーツは絶対的な光量が足りないのでかなり厳しい。
4.公共の競技場などでの撮影では三脚の使用が前提で許可の問題もあるのではないか。

上記のような問題点によりうまく撮れない事が予想されるが、学校としての記録や生徒の思い出のためには失敗が出来無いと思うので、もっと確実性の高い方法が好ましいのではないかとお話をしました。

望遠が効くということで一眼レフの代わりにとお考えのようでしたが、さすがにこれは厳しいと思いましたのでそのようにお話をしました。
デジスコが威力を発揮すると思われるシーンとしては、陸上のスタート前の選手の表情などはアップで撮れる可能性があるのでもしかしたら、一眼レフよりも迫力のある写真が取れるかもしれません。でも限られてしまいますね。
機材には適した条件がありますので特性を考慮して選ばないとがっかりすることが考えられます。
同じような事例としてはトビモノを撮ることを目的に導入されるのはやはりハードルが高いですね。これを中心に素晴らしい写真を連発されておられる方もいらっしゃいますが一般的には難しいと思います。
まずはきちんとトマリモノを撮影し、トビモノは時間があるときや余裕のあるときに挑戦すると楽しいと思います。

投稿者 : 23:56